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2008年1月

海外赴任者の源泉徴収②

所得税法では「非居住者に対し、その国内源泉所得に対して課税する(所法7条3項)」としています。

それでは、源泉徴収の対象となる国内源泉所得にはどのようなものは含まれるのでしょうか。源泉徴収の対象となる国内源泉所得については所得税法161条1号から12号までに以下のように列挙されています。

①民法組合契約等に基づく利益の配分
②土地等の譲渡対価

③人的役務の提供事業の対価
④不動産の賃貸料
⑤利子等
⑥配当等
⑦貸付金利子

⑧使用料(ロイヤリティ)等
⑨給与その他人的役務の提供に対する報酬・退職年金等
⑩事業の広告宣伝のための賞金
⑪生命保険契約に基づく年金等
⑫定期積金の給付補填金等
⑬匿名組合契約等に基づく利益の分配

従業員を海外に派遣し、非居住者に該当した場合は上記⑨に該当することになります。したがって、従業員に支払う給与等のうち、国外源泉所得については源泉徴収義務が発生しませんが、国内源泉所得に関しては源泉徴収義務が発生します。

ここで、非居住者に対して支払われる給与が国内か国外かの判定は、原則としてその非居住者の人的役務の提供地が国内か国外かで判定することになります。勤務が国内、国外の双方で行われた場合には、給与等の金額をその計算の基となった期間に応じて按分計算することになります。

(算式)
給与等の金額×(国外の人的役務提供期間÷給与等の金額の計算の基礎となった期間)

なお、国内源泉所得に関しては20%徴収し、支払日の属する月の翌月10日までに納付する必要があります。

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海外赴任者の源泉徴収①

最近では、中小企業でも海外に従業員を派遣するケースが増えてきました。そこで、海外に従業員を派遣する場合の源泉徴収の取扱についてまとめてみたいと思います。

まず、所得税法では「非居住者に対し、その国内源泉所得に対して課税する(所法7条3項)」としています。

ここで、居住者の定義が問題になります。所得税法では「国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人(所法2条1項3号)」を居住者とし、「居住者以外の個人(所法2条1項5号)」を非居住者と定義しています。はっきり言って、これだけでは海外赴任者が居住者に該当するのか非居住者に該当するのか判断できません。

そこで、所得税法施行令を見てみることにします。所得税法施行令では、「国外に居住することになった個人が次のいずれかに該当する場合にはその者は国内に住所を有しない者と推定される(所令15条1項)」として次の2つをあげています。
①その者が国外において、継続して1年以上居住することを通常必要とする職業を有すること
②その者が外国の国籍等を有し、国内において生計を一にする配偶者その他の親族を有しないこと、その他国内に居住するものと推測するに足りる事実がないこと

したがって、例えば海外赴任者で赴任予定期間が1年以上見込まれる場合には非居住者となります。また、当初1年未満だったものが途中で1年以上に変更された場合には変更があった時点で非居住者の判定を行うこととなります。

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償却資産とカーナビ

自動車に取り付けるカーナビゲーションシステム。
実は、このカーナビ、①既に購入済の自動車に取り付ける場合と②新たに購入する自動車にオプションで取り付ける場合とでは経理処理の方法が異なってくることをご存じでしょうか。

①の既に購入済の自動車に取り付ける場合には、自動車に対する資本的支出に該当します。しかし、カーナビの取付の場合、明らかな資本的支出には該当しないため、形式的区分基準(金額30万円未満等の要件)を満たすことによって、修繕費として損金経理した場合には一時の損金として処理することが可能です。

これに対して、②の新たに購入する自動車にオプションとして取り付ける場合には、カーナビの金額は自動車の取得価額を構成することになりますので、金額の多少に関わらず、自動車の取得価額に含めて減価償却を行う必要があります。

ちなみに、毎年1月31日までに償却資産税の申告を各市町村に行いますが(市町村によっては提出期限が前後する場合もあります)、カーナビの購入金額は上記①②いずれの場合にも、償却資産税の対象外となりますので申告の必要はありません。

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偽装請負の問題点

ここ数年、偽装請負に関する問題が新聞等の報道で目立ってきています。最近も某大手電機メーカーや某介護事業会社の偽装請負が大きく報道されました。

偽装請負とは、実態としては労働者派遣なのですが契約書等において「請負契約」「業務委託契約」とすることによって労働者派遣に関する様々な規制を回避する行為を言います。

労働者派遣は雇用関係は派遣元に残したまま、派遣労働者を派遣先に派遣し、派遣先はあたかも自らの労働者のように派遣労働者を使用することができる制度です。雇用関係は派遣元に残しているので、派遣先が雇用責任を負うことはなく、原則として民法上の使用者責任も問われることはありません。したがって、労働者派遣は派遣先企業においては受注状況に応じて、マンパワーを利用できるので都合の良い制度といえます。

しかし、労働者派遣は派遣労働者の適正な就業条件等を確保する必要があるため「労働者派遣法」によって様々な規制が加えられています。

まず、派遣元企業においては労働者派遣を事業として行うことについて厚生労働大臣の許可または届出が必要になります。また、派遣先企業においても、派遣労働者を受け入れる期間、職種に制限が加えられており(平成11年改正によって原則自由化されたが、建設業務等一部の職種では現在でも労働者派遣が認められていない)、派遣労働者の雇用努力義務等も課せられています。

偽装請負はこられの規制を回避するために行われ、契約上、請負契約等により業務を請け負うかのような形式をとりながら、実態は労働者を注文者の指揮命令下で働かせているのです。偽装請負については、最近になってようやく社会問題として認識されはじめ、受入期間の問題や就業条件等の問題も含め、まだまだ議論の余地があり、実務の実態もふまえ検討の必要がありそうです。

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