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2008年2月

不動産譲渡損失の損益通算③

今回の事件の主なポイントは以下の通りと考えられます。

①適用時期を延長するとバブルで塩漬け状態になっていた土地等の一斉売却が予測され、土地市場が 混乱することが予測された。
②改正が平成15年12月中旬の税制改正大綱で発表されたことで、対応可能期間がわずか2週間しか 設けられなかった。結果として、売却の時機が失われ、納税者の財産権が侵害されたおそれがある。
③そもそも、法律として成立されていない税制改正大綱の公表をもって、充分な周知といえるのかどう  か

筆者個人としては、今回の東京地裁よりも福岡地裁の判断のほうが正しいと考えます。なぜなら、税制改正大綱はあくまで、国会審議案であって、今回審議で変更の可能性があるため、大綱の内容をそのまま信用することはできないこと。また、当時、所轄税務署でも改正の資料がそろっておらず、充分な周知があったとは言えないからです。

もし、今回のような遡及適用が認められるのであれば、今後も同様な形で納税者不利の遡及適用が予想され、国民生活に混乱を招くことでしょう。経済社会に必要なこととはいえ、それに備えるための国民の機会を一方的に奪うことには、やはり納得できないものがあります。争いの舞台は高裁へ移りますが、司法による納得のいく判断を行ってもらいたいものです。

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不動産譲渡損失の損益通算②

福岡地裁の裁判での国側の主張は以下の通りです。

・所得税の納税義務が確定するのはその年の12月31日(今回の場合平成16年12月31日)であり、平成16年4月1日施行は遡及適用に該当しない。
・適用時期を遅らせると損益通算を目的とした土地等の安売りを招く必要があり土地市場に悪影響を及ぼすことが予測された。

これに対して、福岡地裁は「経済生活の安定性や予見可能性が害しない場合には、不利益を及ぼす遡及適用も憲法上許容される」としたうえで「遡及適用にあたるかどうかは、法律施行前の行為に適用されたものかどうかで決まる」として、本件については遡及適用に該当すると判断しました。

ところが、2月15日付けの日経新聞記事によると、東京地裁ではこれと逆の判断を行ったようです。つまり…

・年度の途中で制度が変更になると実務上混乱をきたすので遡及する必要性があった。
税制改正大綱(平成15年12月中旬)によって周知が行われており、納税者側も充分予測可能であった。

(つづく)

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不動産譲渡損失の損益通算①

先頃、土地や建物の譲渡所得の損益通算を廃止した税制改正の遡及適用について争われていた裁判で、福岡地裁で判決が出ました。

裁判の内容は平成16年3月にマンションを譲渡し、その譲渡損を他の所得と損益通算するようにと更正の請求をしたところ、税務署側が平成16年税制改正を理由として平成16年1月1日以後の譲渡損は損益通算を認めない旨の通知をしたことにあります。

問題は、この平成16年税制改正です。この時の税制改正大綱は平成15年12月中旬に発表され、法律の施行は平成16年4月1日からになっており、納税者が更正の請求を起こした時点では法律が施行されていなかったことになり、いわゆる遡及適用に該当するおそれがあります。

土地建物の譲渡損失の損益通算を認めないことは、納税者にとって不利となる改正であり、これまで納税者不利に該当する税制改正の遡及適用は「国民の財産権を侵害するもの」として憲法違反に当たるとされていました。そのため、この平成16年税制改正は違憲行為に該当するのではないか、といった議論が当時から行われていました。

これを受けての今回の福岡地裁でした。結果は納税者勝訴でした。

(つづく)

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中小企業子育て支援助成金

中小企業は、大企業と違って、まだまだ育児支援に対する環境を確保することが難しいのが現状です。

中小企業の場合、従業員が育児休業を取得することによって、会社に与える影響が大きいケースがほとんどでしょう。そこで、厚生労働省は平成18年4月より、従業員が育児休業した中小企業に対する助成金を支給することにしています。それが「中小企業子育て支援助成金」です。主な要件は次のとおり。

①常用労働者が100人以下
②次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を都道府県労働局に提出していること。
③労働協約又は就業規則の規定の整備。
④平成18年4月1日以降、初めての「育児休業取得者」又は「短時間勤務適用者」が出たこと。
⑤対象労働者が所定の要件を満たしていること。
 イ.「育児休業取得者」…6ヶ月以上休業し、復帰後6ヶ月以上雇用されていること
 ロ.「短時間勤務適用者」…労働時間又は労働日数の短縮を行っていること
⑥対象労働者が雇用保険の被保険者として1年以上継続雇用されていたこと。

詳細は、厚生労働省のパンフレットを見ていただきたいのですが、この制度を利用すると最高160万円の助成金が会社に交付されます。この助成金単体では、「焼け石に水」的な効果なような気がしますが、労働者自身に交付される育児休業給付金と組み合わせれば、そこそこの効果は得られそうです。

しかし、この助成金1社につき、2人目までしか助成金の対象にならないとのこと…。100人いて2人まででは、3人目に当たる人が気まずいじゃないですか。もうちょっと何とかなりませんかね?

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平成19年分 確定申告

いよいよ来週18日(月)から平成19年分所得税の確定申告の受付が始まります。皆さん、申告書の準備はすみましたか?

今年も2月24日(日)3月2日(日)一部の税務署で、申告書の受付及び相談業務を行うそうです。

今年の当事務所の目標は3月10日(月)までに終了させることにしました。毎年、1日でも早く終わらせることを目標にしています。さて、今年はどうなることやら。およそ1ヶ月間の繁忙期を無事に乗り切っていこうと思います。

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